フォーティーンが
いち早く実現させる
アイアンの
コンボセッティング。
執筆/
株式会社フォーティーン
製造部開発課
黒澤孝康
飛距離性能と操作性の
理想を兼ね備えた
ロフト角に統一
一般的にアイアンのロフト角はモデル毎で大きく異なります。例えば7番アイアンで言えば、コンベンショナルモデルの約34度から飛距離追求型モデルの約25度まであり、同番手で10度も乖離しています。ストロングロフト化が起こした現象ですが、ロフト角設定に応じたヘッド性能の進化によって、アイアンの飛距離性能自体が向上しているのは間違いありません。
ただアイアンのそもそもの目的は、グリーンを捉える狙える機能が問われるのは、これまでもこれからも変わりはありません。それが単純に飛びに特化されているだけでも意味を持ちませんが、現在では飛ばないこともアマチュアゴルファーのプレーには通じません。フォーティーンではアマチュアゴルファーのアイアンに対するニーズを踏襲しながらアイアンのロフト角設定において、飛距離性能と操作性の理想を兼ね備えたロフト角を定め、全てのプロダクトでロフト角の統一化を完成させようとしています。
まずロフト角設定の基準としたのが7番アイアンです。平均的アマチュアゴルファーのヘッドスピードを考慮すると軟鉄一体鍛造型のアイアンでは、ロフト角30度が7番アイアンとしての機能を追求できる限界ロフト角であること。ヘッド性能やシャフト長さなどバランスを追求した、今の時代にマッチした基準であり、竹林隆光(創業者)もかねてからこのロフト角設定を今日に至る理想と考えていました。
例えば、ご好評をいただいているやさしさの軟鉄鍛造アイアン「TB-5フォージド」には、ショート番手で少しヘッドサイズが小ぶりなモデルを採用することで、さらにアイアンセットとしての精度を高めたコンボセッティングとしての期待値が膨らむ。いい流れを汲む新アイアンは4月に発売が予定されている。
番手別ヘッド特性で
理想を追求できる
コンボセッティング
プロダクト毎でロフト角設定が統一化されると、一人ひとりのゴルファーにより最適を提供できる“コンボセッティング”が実現させられることになります。これまでも様々なメーカーが着手してきたアイアンのコンボ化は、モデル毎に応じたロフト角の乖離が遮っていたわけですが、フォーティーンがその現象をいち早く打破することになります。
アイアンでは、主にロングアイアンはやさしく上がりやすい性能を、ミドルアイアンはやさしく上がり狙える性能を、ショートアイアンではより精度よく狙える性能が要求され、もちろん単一モデルでもそれが性能追求されています。ただ基本性能の違うアイアンを効果的に組み合わせることで、その目的がさらにメリハリ良く洗練できるのがコンボセッティングの最大利点です。
フォーティーンという社名には、“ベストな14本をご提供したい”、という意思が込められています。このロフト化設定の統一によって多くのアマチュアゴルファーにベストなアイアン選びをご提供できる大きな一歩になることを願っています。