2022/05/14

企画部・池田純が
RMウェッジ次期モデルに見る
新たなパフォーマンス像

アマチュアゴルファーにとって
本当に必要とされるRMウェッジ像とは・・・
試行錯誤する企画部の進捗レポート。

取材=ゴルフメディア編集部

プレーヤー目線で
もっとシンプルに
優しさが欲しい

 フォーティーンのヘッドオフィスには、アプローチスペースがある。「14field」として、ウェッジフィッティングの場に使用されるが、もちろん開発中クラブの試打場としても活用されている。今日は14TUBEでお馴染み、企画部の池田さんが試作モデルを試打中。「RM-4」と打ち比べながら、次期モデルの理想形を試行錯誤しているようだ。

「TB-5 FORGED」でシアターブレードを生み出したアイデアマン、池田さんが模索する新たな「RM」像とは・・・。

――何をテストされているのですか?

池田  新作「RM」ウェッジのソール形状について、模索しています。

――商品サイクルがあるならば、今冬に「RM」ウェッジの新作が登場する予定と推測しますが・・・。

池田  順調にいけば、その予定で発売できると思います。もちろん目指すべき方向性は確定しており、最終形となるソールのテストを現段階では行っています。

――新「RM」ウェッジ、その概要はもちろん今の段階で公開できないことは察します。少しヒントをいただけますか。

池田  「MT-28」の流れを踏襲し、ツアープレーヤー、主にプロゴルファー向けに開発されてきた「RM」シリーズですが、フォーティーンというメーカーは、40周年を迎えた昨年に改めて“アマチュアゴルファーに一番近いメーカー”になると、今後の指針を掲げました。そこでアマチュアゴルファー、とくに上級者が欲するウェッジとは何か、を改めて模索することにしました。

――プロゴルファーとアマチュアゴルファー(上級者)のニーズは似ているようで違うと・・・。

池田  はい、かなり違うと思います。ツアープレーヤーはシビアなロケーションで一打のクオリティが必要となる、だからプレーヤーのニーズ(打ち方や感性)にマッチした専用ソールが絶対必要となるわけです。もちろんアマチュアであってもショートゲームの感性に優れたゴルファーはいらっしゃる、ソールにこだわること自体の否定は一切しません。

――では、「RM」ウェッジが歩む進化とはどういったものでしょうか。

池田  私自身、日本アマなどアマチュアのトップフィールドでプレーしていた経験がある一人のゴルファーの感覚として、ショートゲームは出来るだけストレスなくシンプルにこなしたい、という想いがありました。競技を引退してからは、さらにその想いが強くなり・・・。例えば単純に70台でプレーする、凄くプレー内容がよければアンダーが出る、というアマチュアゴルファーのスコアメイキングにおいては、ショートゲームはもっと優しくシンプルにこなしたい、という私同様のニーズは多いように思うんです。

――確かに・・・上手なゴルファーほどアプローチショットはとてもシンプルですよね。

池田  もちろん、ロブショットなどフェースを開いたりしてテクニックを駆使するショットもある。それはソールの許容性として、ある程度こなせる機能性が備わっていければOKだと私は思っています。

左は「RM-4」(Sソール)のトゥ側アングル。リーディングエッジが尖っている(鋭い)が、これがボールコンタクトのシャープさの肝となっている。右は新作「RM」のプロトタイプ。リーディングエッジに「DJ-5」のように、やや丸みが帯びている、インパクトの許容性が少し機能化されているのがわかる。

――やはり“シンプルな性能”、つまり優しさの肝となるのはソールでしょうか。

池田  間違いありません。フォーティーンには「DJ-5」という優しさのウェッジがありますが、そのエッセンスがうまく「RM」にも踏襲できれば・・・と考えています。ウェッジはボールと地面に対する楔であるリーディングエッジの鋭さがインパクトのシャープさとなる・・・。あ、これ以上はまだ機密事項です(笑)

――フォーティーンはプロダクト開発において、一人のターゲットプレーヤーを設定します。新作「RM」ウェッジは、ひょっとして池田さん・・・。既存の常識を疑い、アマチュアゴルファー目線で開発するから生まれる、フォーティーンらしい新たなパフォーマンスに期待です。