社長
桐谷一郎
『新社長からのご挨拶』
6月に新しく代表取締役社長に就任した桐谷は、
いわゆる“生え抜き”のフォーティーンスタッフです。
『アマチュアゴルファーに一番近いメーカー』になるべく舵を取る、
新社長の素顔に迫りました。
取材・文=ゴルフメディア編集部
OEM設計会社からメーカーへ、
会社が歩む変遷と
ともに歩んできた・・・
――まず桐谷社長がフォーティーンに入社されて、これまで活動されてきた内容などを教えてください。
桐谷 私は1991年、フォーティーンが創立10周年を迎えたタイミングで入社しました。それまでゴルフ場に勤務していましたが、新たにゴルフショップで独立しようと、ノウハウを学ぶべくフォーティーンに入社したのがきっかけです。会社では“ゴルフクラフト・フォーティーン”を通してオーダーメイドクラブの組み立てから研磨など一通りの製造作業や、試打会など受注業務も担当していました。また、当時主業務であったOEM設計のメーカー営業など、ジャンルを問わず様々な経験をさせていただきました。設計家として活躍する竹林が外出する際は同行し、その“やりとり”から多くを学ぶことができました。
――現フォーティーンとは全く異なる業務でしたね。
桐谷 はい、現在のように“メーカー”となり始めたのは1998年。長尺ドライバー「GelongD」が発売された時期です。様々なツアープレーヤーに使用していただき、その飛距離性能を実証された「GelongD」を売り込むべく、全国のゴルフショップへダイレクトメールを発送。興味を持っていただいた店舗に営業に出向きました。この頃から私は営業に従事。そして2002年以降はスピンウェッジの先駆モデル「MT-28」や、中空アイアン「HI-858」などが登場。完全にメーカーに移行し、初めて大手量販店との取引がスタート。今に至るゴルフメーカーのフォーティーンがスタートした時期でした。
――桐谷社長、“ゴルフショップで独立される”という話はどうされましたか?
桐谷 笑。入社当時は3年で独立する計画でしたが、バブルが弾けてそれどころではなくなりました。はっきり独立の意思を伝えながらも、それ以降も変わらず会社においてくれた当時の竹林社長には本当に感謝です。
“常識を疑え” ーーー、
フォーティーンが
独自の価値観を
忘れないように
――スピンウェッジ「MT-28」が一世を風靡して以降、フォーティーンは魅力ある独自のプロダクトの数々で躍進しました。
桐谷 メーカーの設計手法にCADが導入されはじめ、徐々にOEM設計がなくなり、フォーティーンは生き残りをかけてメーカーへの転向に至ったわけですが、とりあえずその時点では成功することができた安堵はありました。ただ、メーカーに移行したということは、常に新しいプロダクトを作り続けなければならないことを意味します。とにかく新商品を出さないと売り上げが作れない、という流れは、ある意味“フォーティーンらしさ”を失わせました。
――商品ラインナップが非常に多い時期があり、私たちユーザーも追いかけるのが大変でした。
桐谷 “竹林”という舵取りを2013年に失い、迷宮に入り込んでいました。残された私たちは「フォーティーンに課せられている使命とは何か・・・」、まるで暗闇を模索するかのようにもがいた日々を過ごした時期がありました。4年前に就任した安恒前社長のもと、創業者・竹林が常に私たちに言っていた“常識を疑え”というスタンスに立ち返ることができました。あくまでアマチュアゴルファーのために独自のプロダクトを生み出すことこそが、フォーティーンの目指すことであるという結論に辿り着きました。私たちは私たちにしか出来ない活動をしよう!という意思のもと改めて全スタッフが同じ方向に走っている現在のフォーティーンは、「MT-28」のような、常識を疑い独自性の高い製品を生み出していた、あの頃のフォーティーンに回帰したように感じています。
アマチュアゴルファーに
一番近いメーカー、
それがフォーティーン
改めまして、フォーティーン代表取締役社長の桐谷一郎です。日頃よりフォーティーンをご愛顧いただき、誠に感謝いたします。
私が“社長”としてやるべきことは、ただ一つ。フォーティーンがこの先、未来永劫続くメーカーになれるよう、確かな基盤を作り上げることです。私はプロパーの社員として長い時間を創業者・竹林と過ごすことができました。竹林が私に説いてくれた“常に考え、常識を疑え”というフォーティーンの根本的な考え方を、今、そして未来に引き継いでいきたいと思います。現在すでにスタッフたちは皆が“アマチュアゴルファーに一番近いメーカー”であることを意識して同じ方向に走っています。パワーブランドの発する流行と勝負せず、アマチュアゴルファーのプレーシーンに貢献できるよう、フォーティーンの舵取りをしてまいります。
これからも“アマチュアゴルファーに一番近いメーカー”として、フォーティーンの様々な活動にご期待いただければ幸いです。これからも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。