2023/03/31

スポーツが盛り上がることが日本にとって一番いい

ゴルフでもサッカーでも
スポーツで盛り上がることが一番

元サッカー日本代表
福西崇史

闘志あふれるプレーで2002日韓ワールドカップ、2006ドイツワールドカップなどで活躍した元サッカー日本代表の福西崇史さん。フォーティーンが協賛したスポーツイベント「種子島BIG VISION」でも発起人を務めています。
現在は各メディアでサッカー解説やサッカー指導者として活躍する傍ら、ゴルフを楽しんでいるという福西さんのゴルフライフや、今後の目標などについてお話を伺いました。

福西さんのフィッティングの様子はこちら!

初ラウンドは128

――ゴルフを始めたきっかけについて教えてください。
福西 先輩に「ゴルフやるか?」と言われて無理やり連れていかれた感じです(笑)。その時は服部さん(服部年宏さん、ジュビロ磐田等、元日本代表)だったかな? 17年前くらいです。
最初は何回か打ちっ放しに行きましたが、今だったら怒られるような話ですが、すぐに葛城ゴルフ俱楽部(静岡県)に連れていかれました。全然フェアウェイに行かなかったので、どんなコースだったかまったく覚えていません。今の実力で、もう一度行きたいですね。
――ちなみに初ラウンドのスコアは覚えていますか?
福西 128だったかな。
――悪くないですね。
福西 そうですね。(クラブをボールに)当てることはできたので、左右には散るけど、前には飛んだという感じでしたね。
――いつくらいからゴルフにハマり始めたんですか?
福西 本気でやり始めたのは、サッカーを辞めてからですから、ここ10年くらいです。特にここ数年は、コロナ禍もあり、さらに本気で取り組むようになりました。現在は月3、4ラウンドくらいしていますね。去年は37ラウンドしていました。週1回行けたらいいかなっていう感じですね。
――普段はどんな人たちとゴルフをしていますか?
福西 サッカー関係者のときもありますし、違う競技のアスリートだったり、経営者の方たちだったり、いろいろですね。
――サッカー関係だと、どなたとよく行きますか?
福西 そうですね、浩二(中田浩二さん、鹿島アントラーズ等、元日本代表)とかツネ(宮本恒靖さん、ガンバ大阪等、元日本代表)とか、福田さん(福田正博さん、浦和レッズ、元日本代表)とか、啓太(鈴木啓太さん、浦和レッズ、元日本代表)とか。よくゴルフのテレビに出てくる人たちばかりですね(笑)。
――ラウンドして印象深かったコースや出来事はありますか?
福西 ここ最近だと、ゴルフ5カントリーオークビレッヂ(千葉県)で5パット打ちましたし……。
――あそこ、グリーンメチャクチャ難しいですよね。
福西 「なんなん!?」っていう感じでした(笑)。あとは、鳴沢ゴルフ倶楽部(山梨県)や富士桜カントリー俱楽部(山梨県)に行ったときの気持ち良さとか。千葉の山奥のコースに真冬に行ったときに、グリーンが凍っていて、ナイスショットが2回跳ねたのが見えてがっかりしたこととか……。
――年間40ラウンド近くするだけあって、季節問わずゴルフに行くタイプなんですね。
福西 基本的にはものすごく暑かったり寒かったりするときに行くのは嫌なんですが、一方でラウンドの間隔が空いてしまうのも嫌なんです。極端に暑かったり寒かったりしても、そのときの仲間たちとそのときのコースのコンディションを楽しんでいるという感じですね。基本はエンジョイゴルフなので。
――上達はしたいけれども、「競技出るぞ」というようなことではなく、みんなでワイワイ楽しむというスタイルなんですね。
福西 そうですね。もうストイックにっていうのは、ちょっと、ね。サッカーでやり切ってしまったので、自分の気持ちが乗らないです(笑)。

微調整をしないでも打てる自分に合うクラブが見つかった

――ゴルフクラブに対して、何かこだわっていることはありますか?
福西 最初は、クラブに対してこだわりがなさ過ぎました。もともと、いただいたクラブをずっと使っていたんですが、今では「スイングにクラブを合わせる」と言いますけど、当時は“クラブにスイングを合わせにいっていた”ので、「自分のスイングをクラブに合わせて変えていけばいい」と最初は思っていました。それが、クラブがボールに当たるようになったり、クラブを振れるようになったりしてきて、クラブの大切さや、打ち比べたら全然違うということがわかってきました。10グラムで全然違うし、しなり感で全然違うし、「こんなに違うの!?」というのを感じ始めてから、クラブの大切さやそのクラブの良さを感じるようになってきました。
――これまでにも、今回のようなフィッティングは受けたことはあるんですか?
福西 はい。何度か経験しています。その時その時でまた違うし、悩みも違うし、そこでクラブを合わせてもらうということをしてきているので、「クラブが自分に合わせてくれる」ような、自分に合うクラブを見つけていきたいな、と思っていますね。
――ちなみに、得意なクラブってありますか?
福西 もともとユーティリティが好きだったんですが、自分が振れるようになってきたせいか、だんだんつかまり過ぎるようになってきてしまい、今は6番とか7番アイアンが得意になっていますね。早く「ウェッジが得意」って言えるようになりたいんですが(笑)。
――そうすると、今はちょうどスイングも安定してきて、よりフィッティングを行うのにいいタイミングだったんじゃないでしょうか。
福西 かなりいいタイミングです。
――先ほどフィッティングを実際に受けてみて、どんな印象を持ちましたか?
福西 いい意味で「全然違ったな」という印象です。打つときにある程度の微調整は自分でしなければいけないと思っていたのですが、今回は微調整をしないでも自分に合うクラブという感じで打てたので、驚きました。自分のスイングとクラブのフィーリングの誤差が少ないと感じるフィッティングをすることができました。
――ちなみに、フォーティーンのクラブにはどんな印象を持っていましたか?
福西 「ウェッジのフォーティーン」というイメージは、ゴルフを始めてからずっと持っていましたが、今回ウェッジ以外のクラブも打ってみて、「こんなにいいんだ」って感じました。
――ところで、ゴルフとサッカーの共通点って何かありますか?
福西 「当てる時の当て加減」っていうんですかね、クラブがボールに当たるときと、足がボールに当たるときの芯を食った感じのイメージは付きやすいですね。あとは、蹴ったときのボールのイメージと、打ったときの弾道のイメージの仕方は、共通するところだと思います。
――ゴルフでもサッカーでも、打つ前や蹴る前に弾道をイメージして、実際に打ったり蹴ったりしたときの弾道がイメージ通りになると気持ちがいい、ということですね。
福西 めちゃくちゃ気持ちがいいですね。シュートが入った感覚というか。
――ということは、それが出やすいクラブが先ほどのフィッティングで見つかってしまったんですね。
福西 そうですそうです。いい球が1球だけ出ることよりもミスが少ないとか、何度も「当たった感」が出るようなクラブというのは、自分でも求めているところです。それを再現性高く振れればいいのですが、まだまだ未熟なので……。でも、そこをカバーしてくれるクラブに出会えたので、良かったです。早く回りたいです(笑)。

常に80台が出せるようにしたい

――今後のゴルフの目標を教えてください。
福西 わがままですが、楽しく上手くなりたいです。練習しないと上手くならないというのは僕ら(サッカー選手)もそうですが、やはりゴルフは楽しくもしたいし、その中で、少しでも自分が上手くなっていくという方針でやっていきたいですね。
――具体的なスコアの目標はありますか?
福西 今は「90の壁を破る」と言っています。何回か80台は出しているのですが、やはり再現性が重要ですから。あとはよく「我慢のゴルフ」と言いますが、それをやらなければいけないなと……。以前は飛ばすことばかり考えて1打目や2打目がOBになったりしてスコアを崩して「また壁にぶつかっている」ということが多々ありました。最近は90を切るためにはやはり「我慢のゴルフ」も必要だということを覚えてきて、そのマネジメントを自分が楽しめるようにもなってきたので、それも楽しみながら、常に80台が出せるようにしたいというのが現在です。
――最後に、今後の人生における目標を教えてください。
福西 漠然とはしているのですが、サッカー界が盛り上がること。それは2002年の日韓ワールドカップで日本があれだけ盛り上がって、自分は選手として後押ししてもらってすごい力になりましたし、あそこまで日本がサッカーで盛り上がれるということを感じさせてもらったので、それを今の日本で、あの時の盛り上がりにできる限り近づけたいし、そこに自分が少しでも力になりたいと思っています。そして2022年のカタールワールドカップでも、選手が頑張ってくれたおかげで、サッカーに興味を持ったり応援してくれたりする方が増えてきているので、よりサッカー界を盛り上げていけたらいいなと思っています。それが自分にとっては解説であり、子供たちの育成であり、ゆくゆくは指導者としてJリーグの監督をしてとか、そういう道に進んでいければいいかなと思っています。
僕はサッカーであろうがゴルフであろうが、スポーツが盛り上がることが日本にとって一番いいと思っていますので、みんなが楽しんで盛り上がってくれればいいなと思っています。
(プロフィール)
(ふくにし・たかし)1976年9月1日生まれ。愛媛県出身。1995年ジュビロ磐田入団。ポジションはミッドフィールダー(ボランチ)。日本代表として2002年日韓ワールドカップ、2006年ドイツワールドカップに出場。2009年現役引退。現在はサッカー指導者、サッカー解説者として活躍中。