2023/04/24

ゴルフの楽しさが年々増しているので
いつかは80を切りたい

年々ゴルフが楽しくなってきた
いつかは80を切りたい

元サッカー日本代表
中田浩二

冷静かつクレバーなプレーで1999ワールドユース準優勝に貢献したほか、2002日韓ワールドカップ、2006ドイツワールドカップなどで活躍した元サッカー日本代表の中田浩二さん。
現在は所属クラブだった鹿島アントラーズでクラブリレーションズオフィサーとして経営にも携わっている中田さんに、ゴルフとの接し方や、今後の目標などについてお話を伺いました。

中田さんのフィッティングの様子はこちら!

初ラウンドは124

――ゴルフはいつ頃から始めたのでしょうか。また現在のベストスコアはいくつですか。
中田 引退した後の2015年くらいからで、ベストスコアは87です。
――年間どのくらいラウンドしていますか。
中田 15ラウンドくらいですね。月1回より少し多いくらいです。シーズンだと月2回行ったりだとか。
――今回いっしょにフィッティングを受けられた福西さんほどは、まだゴルフにはハマっていない感じですね。
中田 そうですね。福西さん、最近すごいゴルフに行ってますからね(笑)。僕も行きたいのは山々なのですが、まだそこまでは……。なかなか時間が取れませんね。
――普段はどんな方々とゴルフに行かれるんですか?
中田 基本的には企業の方が多いですね。プライベートでもちょこちょこ行きますが、福西さんには誘っていただいています。
――どのあたりのコースによく行かれますか?
中田 鹿嶋(茨城県、鹿島アントラーズの本拠地)の周辺にもコースはたくさんありますし、成田(千葉県)くらいまでならよく行きますね。
――初ラウンドのスコアは覚えていますか?
中田 初ラウンドは124かな。
――おぉ。いいですね。福西さんに4打勝っています(笑)。
中田 あっ、本当ですか(笑)。そのときは恥ずかしい思いをしたくなかったので、とにかく練習して、隣にショートコースがあったので、コースデビューのためにそこにも練習に行って……、しっかり準備しました。
――割と真面目というか、きちんとしていますね。
中田 そうですね。負けず嫌いということもありますが、迷惑を掛けられないという部分もありますからね。
――これまでのラウンドで、思い出深かったり印象的だったりした出来事はありますか。
中田 最近覚えているのは、宮本恒靖さん(元日本代表、ガンバ大阪など)と回ったときに、調子が良くてバーディ2個取ったんですよね。これはいい印象なんですが、あとは、バンカーから出なかったりとか、そんなのばかりですね(笑)。

フィッティングで自分の悩みが解決した

――これまで、ゴルフクラブに対して何かこだわりってありましたか?
中田 それが全然なくて、契約メーカーの関係で、その関連するゴルフクラブメーカーのクラブをいただいたのですが、それからたぶん1回くらいしかアイアンは替えていないです。ドライバーは結構曲がったりして、多少は替えていました。
――ドライバーだけ新しいモデルがバッグに入っていました。
中田 そうなんですよ(笑)。でも、あれは去年替えたばかりですが、その前まではずっと4、5年前のモデルを使っていました。なので、そんなにこだわりはないですね。だけど、そこはやはり良くないなと思っていて、もう少しクラブにもこだわったりとか、練習にも行かないとな、と思っているところです。ただ、今回フォーティーンさんでいろいろ打たせていただいて、自分に合ったクラブをフィッティングしてもらえたので、早く打ちたいと思っています。
――クラブが新しくなると練習へのモチベーションが上がりますからね。
中田 今までは試し打ちとかせずに、クラブをもらったり、買ったりしてしまっていたので、今回は本当に楽しみです。
――ちなみに、フォーティーンのことはご存じでしたか。
中田 はい、知っていました。
――どんな印象を持っていましたか?
中田 アイアンが打ちやすいという評判は結構聞いていましたね。それで、そうなんだろうなあと思って今日実際に打たせてもらったら、評判通り打ちやすかったです(笑)。
――フィッティングを受けてみた感想はいかがですか?
中田 自分の悩みがすぐに解決したのも良かったですし、いろいろなクラブを打たせてもらいましたが、渡されたクラブはどれも打ちやすく感じました。打感も良かったですし。その中で自分に一番合うものを選んでいただきました。
――先ほど福西さんにも同じ質問をしたのですが、ゴルフとサッカーの共通点って何かありますか?
中田 「空間を見る」というか、その点は同じかと思います。僕は結構グリーン周りが好きで、距離感的なものというか、こういう風に打ったら、こんな感じでボールが飛んでいって、転がってピンに寄っていく……みたいなのが、ボールを蹴る感覚と似ている感じはあります。
――サッカーでも、俯瞰でグラウンドを把握できるとパスするときにいいなんて言いますよね。
中田 そうなんですけど、ゴルフの場合、僕はピンから離れれば離れるほどイメージ通り打てなくなっちゃいますからね。イメージだけはできているんですよ(笑)。グリーンの近くに行けば、そういったイメージがより沸いてきます。フリーキックに感覚的に近いかもしれませんね。
フォワードの選手はピンだけ見て狙っちゃうみたいなところがありますが、僕は一応中盤や後でプレーしていたので、その手前の部分から見ているのかもしれません。
――最初からそういう考え方というかマネジメントができていると、あとは技術の問題なので。
中田 そう、そうなんですよね。
――むしろそういった考え方ができなくてスコアが伸び悩んでいる人が多いので。しかも中田さんは、基礎体力は間違いなくあるはずなので、すぐに上達する気がします。
中田 そうですね。あと自分の良くないところは、すべてが我流でここまで来ちゃっているので、一度習ったほうがいいかもしれませんね。一応ベストで87は出ましたけど、80台は4、5回しか出したことがなくて、基本的には90から100くらいの間を行ったり来たりしているのが現状です。この壁を突き抜けるにはやはりちゃんと習ってやらないといけないんだろうなとは思っています。
――今は福西さんとスコア的にも競っている感じですけど、さっき話した感じですと、めちゃくちゃゴルフのモチベーションが高まっているみたいです。
中田 福西さん、去年くらいからすごいモチベーション高いんですよ……。僕も負けていられないなと思っています。新しいクラブも来るので、今年は頑張りたいなと思っています。

将来はアントラーズ社長からJリーグチェアマンを目指す

――先ほどお名刺をいただいて、肩書き(クラブリレーションズオフィサー)を見て、いまいちどんな仕事をされているのかイメージできなかったのですが……。
中田 基本的にはマーケティングですが、今は経営戦略という、マーケよりももっと全体を見て、クラブを中長期的にどうするのかを考える部署にいます。「クラブリレーションズオフィサー」という肩書きは、クラブとステークホルダーをリレーションさせるという意味で、スポンサーだったり、行政だったり、メディアだったりとの関係を作るという意味でこのような肩書きを付けてもらいました。アンバサダー的な役割をやりながら、普通に社員としてクラブに入って働いています。営業もやっていましたし。
――指導者は目指さなかったのですか?
中田 一応ライセンスはA級ライセンス(※)を持っているのですが、そこは目指していません。Jリーガーのセカンドキャリアを考えたときに、多くの引退後の選手が指導者をやりたいというのはあるのですが、ただ僕としてはそれだけじゃないと思っていて、サッカー界への関わり方にはいろいろな形があると思っています。みんながみんな指導者ではなく、経営側に入っていく人材もいなければいけないという思いがあります。8年前に引退したときに、「経営者になりたい、社長になりたい」と思い、その方向を目指しました。なので、指導者はやりたいのですが我慢しています。
――スカウトやフロントに入る人はたまにいらっしゃいますが、経営側というのは珍しいですよね。セレッソ大阪の森島社長(森島寛晃、元日本代表)とか、現Jリーグチェアマンでコンサドーレ札幌の社長だった野々村さん(野々村芳和、コンサドーレ札幌など)、先日14TUBEにも出演いただいた岡野さん(岡野雅行ガイナーレ鳥取GM、元日本代表、浦和レッズなど)とかくらい。
中田 岡野さんはどっちかと言うと“飲むニケーション”ですけどね(笑)。僕はもっとクラブに入って、マーケティングを学びながら……。選手出身で経営者になる人ももっともっと増えていかないといけないと思いますね。そのためには、僕自身“お飾り”という訳にはいかないですし、ロールモデルにならないといけないと感じています。マーケティング視点を持ちながら、元選手としてはアスリートファーストを実現するにはどうしたらいいのかなど、いろいろな視点を持ちながらやっていきたいと思っています。
――で、将来的にはアントラーズの社長になりたいと?
中田 将来的にはアントラーズの社長をやってから、Jリーグのチェアマンになりたいというのが、今の自分の目標になっています。
――人生の目標をお伺いしたところで、ゴルフの目標も教えてください。
中田 一番は楽しくやれればいいなと思っています。スポンサーさんと一緒にラウンドをする機会も多いのですが、僕に勝った、負けたで結構喜んでくれるので(笑)。だから、90から100ってちょうどいいスコアなんですよ。
――それは、あんまり上手くなり過ぎると困りますね(笑)。
中田 そう! だけど、ゴルフはハマればハマるほどストイックになっちゃう気がするので、そこまでのめり込まずに、一緒に回る人を楽しませる感じでやっています。ただ、僕自身もゴルフの楽しさが年々増しているので、やはりスコアも求めていきたいなという思いもあります。80台前半……80切るくらいまで行きたいですね。
――ある程度上達したほうが、接待ゴルフは簡単ですよ。
中田 あぁ、そうかもしれませんね。僕は今、ボールを探すのは得意なんですよ。目がいいので、後ろから見ていて、走って探しに行って「ありましたよ!」みたいな。とはいえ、これからはスコアも目指していきたいですね。

※A級ライセンス……サッカー指導者ライセンスのA級は各年代に特化した指導ができる。プロチームの指導にはS級が必要

(プロフィール)
(なかた・こうじ)1979年7月9日生まれ。滋賀県出身。1998年鹿島アントラーズ入団。ポジションはセンターバック、サイドバック、ミッドフィールダー(ボランチ)。日本代表として2002年日韓ワールドカップ、2006年ドイツワールドカップに出場。2015年現役引退。現在は鹿島アントラーズでCRO(クラブリレーションズオフィサー)として仕事をしながら、各メディアでサッカー解説者としても活躍中。