2024/06/14

スピンウェッジの
新境地を探る
FR PROJECT

FINAL
スピンショットに
最大貢献するソール検証

プロジェクトの名はF(フォーティーン)、R(リボルブ・回転)。
スピンウェッジの先駆・フォーティーンがさらに、
新境地のスピンウェッジを生み出すべくスタートした
FR PROJECTも今回でFINAL。最大スピンを生み出す
ソールの貢献度についてウェッジ開発担当、黒澤孝康が迫る。

スピン(距離感)に
確実に影響を与える
ソールアクション

 ウェッジのスピン性能においてはフォーティーンのみならず、各社が独自の技術で研究開発をしています。最大スピンを発揮するために各社が着目しているのは、フェースの溝構造。スピンウェッジの先駆であるフォーティーンにおいてはフェースの平面精度にこだわり、彫刻(RM-W)、鍛造(DJ-6、RM-α)とそれぞれの溝製法においてもルールギリギリまで性能にこだわってきました。FR FPOJECTではルール内という発想にとらわれず、最先端技術を駆使したルール不適合ウェッジを開発。溝、フェースミーリングと新たな可能性を見出すことができました。

多種多様な試作ソールを用意。それぞれのソールに対してターゲットプレーヤーを明確にしてパフォーマンスが追求されている。
多種多様な試作ソールを用意。それぞれのソールに対してターゲットプレーヤーを明確にしてパフォーマンスが追求されている。
ウェッジはソールをうまく地面に当てられるように設計されている。プレーヤー個々の打ち方に最適な抜け感、ボールの乗り感を発揮するソールを選ぶことが大切だ。
ウェッジはソールをうまく地面に当てられるように設計されている。プレーヤー個々の打ち方に最適な抜け感、ボールの乗り感を発揮するソールを選ぶことが大切だ。
一般目安/バウンス角大きい・ヘッドの推進力強め
バウンス角小さめ・ヘッドの推進力弱め
一般目安/バウンス角大きい・ヘッドの推進力強め バウンス角小さめ・ヘッドの推進力弱め

 FR PROJECTの最終ミッションにて私が注目したいのはソール形状です。ボールを直接コンタクトしないソールがなぜスピン性能に影響を与えるのか・・・。それはソールアクション(ソールと芝のコンタクト)によって、インパクトの状況が変化するからに他なりません。
 ウェッジのインパクトは、芝(バンカーの場合砂)にソールを滑らせることが例外なくナイスショットの条件となります。ソールが地面に当たることで生まれるヘッドの推進効果(抜けの良さ)を利用することで、フェースとボールのコンタクト条件がベストマッチして、スピンショットに貢献するのは間違いありません。

平均スコア75	
池田の場合
50ヤードを想定したウェッジショットでは、プロトタイプSソールがスピン量を最大発揮。一番スピンが効かなかったソールに対して約300回転の差が出た。少しフェースを開いて打つタイプ。
「プロトSはソールに丸みがあり、適度にバウンス効果が得られてオートマチックに抜けるというところが好み。ボールが乗っている感覚が気持ちいい」。
平均スコア75 池田の場合 50ヤードを想定したウェッジショットでは、プロトタイプSソールがスピン量を最大発揮。一番スピンが効かなかったソールに対して約300回転の差が出た。少しフェースを開いて打つタイプ。 「プロトSはソールに丸みがあり、適度にバウンス効果が得られてオートマチックに抜けるというところが好み。ボールが乗っている感覚が気持ちいい」。
平均スコア90-95
アベレージ久保の場合
50ヤードを想定したウェッジショットでは、最大最小で1000回転ものスピン量の差が出た。インパクトエリアが不安定なアベ久保は顕著にソール効果が発揮された。スクエアに構えて打つタイプ。
「最大スピンのプロトHは普段から使っている形状に似ており、とても使いやすかった。最小スピンは地面にソールが当たらない感覚、ローバウンスすぎて手応えがない感じ」。
平均スコア90-95 アベレージ久保の場合 50ヤードを想定したウェッジショットでは、最大最小で1000回転ものスピン量の差が出た。インパクトエリアが不安定なアベ久保は顕著にソール効果が発揮された。スクエアに構えて打つタイプ。 「最大スピンのプロトHは普段から使っている形状に似ており、とても使いやすかった。最小スピンは地面にソールが当たらない感覚、ローバウンスすぎて手応えがない感じ」。

 またゴルフスキルが中級者以上になると、ある程度ウェッジショットのスタイルにも個性が生まれているはずです。上級者、そしてプロレベルになるとその個性はもっと顕著になります。そういったテクニックを持つプレーヤーにとっては、ウェッジ選びにおいて、ご自分の個性であるヘッド入射角やスタイル(フェースの開閉度)に応じたベストなソール選びが重要となります。
 今回の検証結果ではやはりプレーヤーにとって“一番使いやすい”と感じるソールを選ぶことでスピンが最大発揮されることも明らかになりました。

 このFR PROJECTでは、フェースミーリング、そしてソール形状など次回作で構想しているスピンウェッジに備えて、改めてあらゆる課題を見つけることができ、最終段階となった開発に生かすことができました。
 次回作は今秋に発売予定。開発部では今、急ピッチで最終段階の修正を進めております。新たなフォーティーンのフラッグシップウェッジにご期待ください。