2021/03/14

ギアご意見番マーク金井さんが、
15年ぶりに来社!
最新アイアン「PC-3」にフォーティーンが目指す原点“やさしさ”を見た〈後編〉

フォーティーンに15年ぶりに来社されたマーク金井さん。
創始者・竹林隆光を尊敬して取材に訪れていた旧知の仲という縁もあり、4月9日に発売される新作アイアン「PC-3」を試していただくことになった。
マークさんの忖度ないインプレッションをご覧いただきたい。
取材協力=緑野カントリークラブ

マーク金井
まーくかない、1958年9月16日生まれ、大阪府出身、クラブアナリスト。ギア業界のご意見番であり、数々のメディアで試打・レポートを展開中。昨今はクラブデザイナーとしても活躍し、大手メーカーが作れないアマチュアを救うクラブをテーマに数々のプロダクトを世に送り出している。

マーク金井さんが高評価してくれた
「PC-3」の実戦的なやさしさ

バウンス効果が発揮されて抜けがいいソールです! ウェッジで培ったソールの技術が胃ごとに搭載されてます
バウンス効果が発揮されて抜けがいいソールです! ウェッジで培ったソールの技術が胃ごとに搭載されてます

1.寛容性の高いソール

マークさんがアイアンのやさしさを評価する最重要ポイントはソールである。プロのように安定しないスイング、インパクトでもしっかりボールを飛ばせるのは、ソールの機能が全てを担っていると言っても過言ではないからだ。
 
「『PC-3』を一目見たときからやさしさを感じたのが、ウェッジのノウハウで開発されたという“三日月リッジソール”です。リーディングエッジ側をトゥからヒールにかけて削り落としたソール面は、芝への抵抗、すなわちバウンス効果となり、ダフリにめっぽう強い。『PC-3』は地面(芝上)から打つショットで、アバウトなインパクトでもヘッドの抜けを促進させてくれるソール機能こそが最大のやさしさだと感じます」。

〜40m/sの一般アマチュアゴルファーが、番手毎に必要とされる飛距離を出せるロフト角設定はさすが!

2.飛距離の階段を確保できるロフト角

続いて各番手の飛距離性能をチェックするマークさん。7番からPWに至るまで、しっかりと距離間が確保できるロフト角設定とピッチに納得の様子だ。

「まずロフト設定が7番アイアンで30度と過度なストロングロフトを採用していないのがGOOD。竹林さんもおっしゃっていましたが、アイアンとしての打ちやすさの境界線がロフト30度にあるということ。7番〜PWの4本セットを30度以下としたのは、しっかりアイアンらしくやさしく狙える機能を際立たせた、そんな意図が汲み取れます。飛距離=やさしさ、ではないということを皆様にも知っていただきたい。そしてPW44度に至るまでロフトピッチを意図して広げていることで、ターゲットゴルファーであるヘッドスピード〜40m/sのゴルファーがしっかり飛距離の階段を作ることができます」。

3. 振りやすさを選べる専用シャフト

「PC-3」には自社設計開発のオリジナルカーボンシャフトが装着されている。50gのFT-50iカーボンをベースに、40g(FT-40i)、60g(FT-60i)の3種の重量帯から体力にマッチしたモデルを選ぶことで、振りやすさというヘッド加速と安定性を両立できる。

「フォーティーンさんに“やさしさの定義”を尋ねると、振りやすさという回答を即座にいただきましたが、私も共感です。『PC-3』に装着されているオリジナルカーボンシャフトはとてもバランスのいい仕上がりで癖がないし、ワンフレックスとしたことも私は賛成。体力(ヘッドスピード)にマッチした重量帯を選ぶことで、気持ちいい加速感と安定性が得られるはずです。ストライクゾーンは主にヘッドスピードが〜40m/sまでのゴルファー。シャフトが40g台からラインナップされているため女性ゴルファーにも推奨します」。

竹林の思いを継ぐプロダクト担当・池田とマーク金井氏

竹林さん、40周年めの
フォーティーンはやさしかった!

「15年ぶりのフォーティーンさんへの訪問の感想は、ずばりフォーティーンはフォーティーンだったということです。流行に流されないスタンスは健在で、本当にアマチュアゴルファーが必要とするやさしさの本質が追求されていました。
竹林隆光さんは僕が知る限り、どのメーカーよりもアマチュア目線のクラブをカタチにしていたエンジニア、プロ仕様のトップダウンなクラブが当たり前の時代から、誰よりも“やさしい”クラブをカタチにしていたのがフォーティーンなんです。そんな創業からの思いは、今のスタッフたちにもしっかり継承されていると感じました。
竹林さん、40周年を迎えた今年からスタートした『Feather Line』の「PC-3」は、忖度なく、私たちアマチュアゴルファーのためのクラブ、とてもやさしかったですよ!(マーク金井)」。