クラブは
美しくなければ
ならないー。
創業者の意思を継ぐ
妥協なき品質管理。
今日もフォーティーンのヘッドオフィス、
3階に拠点を置く品質管理部では
製造工場から納品された「TB-M」の
クラブヘッドに出荷前の厳しい検品が行われていた。
最新技術のヘッドには
これまで以上の
シビアな検品が要求される
「開発段階では様々なプロトタイプを見ていましたが、これまでにない最新技術が搭載されているため、さらに厳しい検品基準が必要になると感じていました」と語るのは、フォーティーンの品質管理課・新井明生さんだ。新井さんが言う最新技術が搭載されているプロダクトとは、GOLF CRAFT FOURTEENの新作「TB-M」アイアン。設計自由度を上げるシアターブレード構造に反発性に優れたポケットキャビティ構造を融合させて、軟鉄鍛造アイアンには成し得ないボール初速性能と寛容性が追求された最新型ヘッドパーツだ。
「全てのプロダクトに検品レベルの厳格さは変わりませんが、新技術・製法が搭載されたヘッド構造は、初期ロットで必ず不良率が上がってくるもの。予期せぬ不良品を見逃すわけにはいきません」。
ヘッド外観の小さな傷、刻印の精度、ミラー仕上げのマスキング精度、そして「TB-M」はシアターブレード形状を表現するバッジ色感の統一感、ポケットキャビティ部に充填された衝撃吸収エラストマーの仕上がりに至る目には見えない細部にまで検品に注力されている。
そして何より検品技術・経験値が物言うのが微細なフォルムの検品だ。
「重さだったり、長さだったりは数値測定で不良を判断できますが、フォルムやネック形状の痩せ感など、長年培ってきた感覚でしか判断できない不良を見抜けることが、フォーティーン品質管理部の技術であると誇りを持っています」。
検品で弾かれた不良品を見せてもらったが、素人目では判断できないものばかり。業界屈指と言われる厳格な検品技術がここにはある。目の肥えたゴルファーがターゲットプレーヤーとなるゴルフ工房店展開ブランド、GOLF CRAFT FOURTEENの機能美はこの場で完成に至るのだ。
「GOLF CRAFT FOURTEENであっても、一般プロダクトであっても、厳しい検品基準は変わりません。品質管理部が見逃したちょっとした不良が、素晴らしい性能の信頼を落としてしまってはいけない。クラブは美しくあって初めて完成品ですからね」。
クラブは美しくならなければならない。新井さんは創業者・竹林隆光が徹底したポリシーを思い出しながら語る。
「昔、組み立て作業中のクラブに対して竹林から『カッコ悪いね、なんでこうなったの?』と悲しげに指摘されたことが今も忘れられません。お客様の手に渡った時、同じような思いをさせたくない・・・。初心を忘れず、プレッシャーをいつも感じながら今日も厳格な検品作業に専念しています」。