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-Progress-“とある”プロダクトの発想から製品化までのプロセスを追いかける 3
さて第3回だが、CAD回で性能値と形状のマッチングを施し、完成したプロトタイプ2号のヒューマンテストだ。ターゲットプレーヤーはもちろん、多くのゴルファーのインプレッションを基にさらに機能をブラッシュアップしていくのである。今回は私もヒューマンテストの一員として加えてもらう機会を得たのでレポートしたい。

飛距離を落とさないために、 提案したい自宅トレーニング
『フォーティーンの竹内佑太です。 このコーナーでは私がフォーティーンに入社して学んだ まさに知れば納得のゴルフクラブ学をご紹介していきます。』

KAZゴルフスタイル Vol.3
[[――]] KAZさん、今日はどんなイケてるゴルフスタイルをお話ししていただけますか。 [[KAZ]] 今日はジャケットについて話をさせていただこうかなって思います。ゴルファーにとってジャケットは、切っても切り離せない存在です。元来、ゴルフ場(クラブハウスに入る)に行く際には、ジャケットの着用は義務になっています。倶楽部ライフを楽しむ場に相応しい格好であるべきマナーという観点のもと、ゴルファーは遵守するべきルールだと思います。ただ・・・・、 [[――]] ただ? [[KAZ]] 昨今、ゴルフはカジュアル化にありますよね。ゴルフへのハードルが下がり、裾野が広がったようで、とてもいいことだと私は個人的に思います。それとともに、どんどんゴルフの着こなし方もカジュアル化が進み、ライトなスタイルが目立つようになりました。私はそれ自体が悪いとは思いません。が、襟を正すじゃないですが、ジャケットを来てゴルフ場に行くという、当たり前な意識を一人のゴルファーとして持っていたいな、と考えています。 [[――]] その考えは私も同じです。ゴルファーたるもの身嗜みは整えておきたい、その意識は誰もが持つモラルだと思います。 [[KAZ]] そんな思いもあり、Fourteen by kdesignでは、新たにオーダーメイドジャケットをご提供できる準備が整いました。アパレルブランドではないフォーティーンとして、何を展開することがブランドの価値観を落とさず、特別感を提供できご支持をいただけるか。様々な模索をした中、「オーダーメイド」という結論に辿りつきました。

次世代アイアン 「IF-700 FORGED」は どうやって生まれたか。
『フォーティーンの竹内佑太です。 このコーナーでは私がフォーティーンに入社して学んだ まさに知れば納得のゴルフクラブ学をご紹介していきます。』

IF-700 FORGED impression!
吉田洋一郎プロ よしだひろいちろう。アメリカTop50インストラクターなど80人以上に直接メソッドを学び、レッスンスキル資格20 以上を取得するゴルフスイング研究家。2019 年レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

次世代型フォージドアイアン
これまで『フォージド』という名前が付く、フォーティーンのアイアン(中空のHI-540フォージド以外)は常に軟鉄鍛造・単一素材を貫いて機能追求してきた。が、飛び系アイアンが台頭し、時代がアイアンに求めるニーズである、さらなる「飛距離」、「高さ」を実現するためには、軟鉄鍛造・単一素材では限界に達していた。たとえ、それが実現できたとしても、アイアンとしての形状を大きく逸脱したものになってしまえば勝負にならないからだ。 “ゴルフクラブは美しくなければならない”。このフォーティーンのポリシーを貫きながら、機能をさらに高める手段は、もう一つのフォージドアイアンである複合系への着手することだ。複合系フォージドアイアンのメリットは単一素材よりも大きく重心の設計自由度が上がること、そして素材+構造のマッチングで生まれる付加機能で、よりパフォーマンスを洗練できることだ。まずは、その構造上メリットが最大限に発揮される、小ぶりな『7』シリーズでの開発に着手して生まれたのがニューモデル「IF-700フォージド」である。

KAZゴルフスタイル Vol.2
[[――]] KAZさんはkdesignデザイナーを担当される前から、フォーティーンのギアを愛用してもらっていますが、ずばりフォーティーンの魅力をどんなところに感じていますか? [[KAZ]] 皆さんと価値観が一致しているかは定かではありませんが、私はフォーティーンに『職人感』を感じています。例えば三浦技研やエポン(遠藤製作所)など、ギアに深い造詣を持つこだわり派が愛するそれらと同じような空気感がある。もちろんフォーティーンはパーツメーカーではなく土壌は違いますが、シンプルなデザインの美しさと確かなパフォーマンスは、あまり多くを語らないが本質が存在する、いかにも日本ブランドらしい渋みがカッコよさになって、独特の所有感が得られるんです。 [[――]] お使いのクラブセットを見せてもらうと、かなりスペックにもこだわりがあるように見えます。 [[KAZ]] ありがとうございます。私はどこか偏屈で、当たり前が嫌。だから自分好みにフルカスタマイズしたい。最初手にした「TC-777フォージド」はとてもお気に入りで、KBS Cテーパー、アッタスカーボンなど様々なリシャフトを重ねて、とことん自分好みを追求しました。「TC-777フォージド」が好きすぎてヘッドのロゴカラーも自前で変えてしまうほど、没頭しましたね(笑)。ツアーAD 85などいくつものカーボンシャフトを経て、今はしっかりスチールシャフトで叩きたい、という意識に行き着き、「TC-920フォージド」にモーダス3 105の組み合わせをエースとしています。もちろんウッドも同じくこだわりはありますが・・・最近は自分が成長したのか、開発者の思いがカタチにされている純正スペックを、まずは採用したいと心がけるようになりました。そのクラブが私たちに発信したい本質を感じたいのです。

進化のイデア 第十二章(最終章)
「運がよかった。この時代に仕事ができて幸せだった」。 これまでのゴルフ人生、設計家としての道のりを尋ねると、竹林はそう振り返った。 「プロの声を伝え、それを職人が形にする。それ従来のクラブ作りでは当たり前でした。しかし、職人の仕事だったクラブ作りが、徐々に科学(力学)的なものへと変わってきた」。 竹林は「技術革新」と「技術進歩」をあげた。 「まず大きな変化はシャフトがスチールからカーボンになったこと。これで一気に景色が変わりました」。 重量との闘い、それはかつてクラブ作りのうえで避けて通れない道だった。ドライバー一つ取ってもヘッドが200グラム、スチールシャフトは125グラム、グリップ50グラム。トータルすると375グラム。昔の単位にすればちょうど百匁。しかし現在のドライバーは290グラムを切るモデルが当たり前の時代。軽量化はゴルフクラブの進化の根幹そのものなのである。 「次にパーシモンからメタル(ステンレス)、ヘッド素材の変化。シャフト素材、ヘッド素材、両者が変わることなどそれこそ何十年に一度のタイミングでしょう。そこにちょうどいられた、とてもラッキーでした」。 さらには、その後チタン、カーボンへ……。 「重心位置の調整や長尺化などは進歩にすぎません。例えば長尺ですが、その後すべてのモデルが長尺になったなら、それは革新と呼んでいいかもしれませんが、実際はそうではない。対して素材の変化はまさに革新。カーボンにしてもメタル(チタン)にしても、その後、状況は一変しました。ほとんどの人が経験できないことを僕は体験できた。ありがたいことです」。

改めて認識したい フォーティーンが『長尺』で 飛距離追求を続ける理由
『フォーティーンの竹内佑太です。 このコーナーでは私がフォーティーンに入社して学んだ まさに知れば納得のゴルフクラブ学をご紹介していきます。』

-Progress-“とある”プロダクトの発想から製品化までのプロセスを追いかける 2

進化のイデア 第十一章
ここ20年、クラブセッティングは大きく変化を遂げた。ドライバーは460㎤の大型ヘッド、アイアンはストロングロフト化がなされた飛び系アイアン、そしてボールにはロングショット時のロースピン化が施された影響で、ウェッジのセット本数が増えつつある。中でも大きな変化を見せるのは、ショートウッドの充実やユーティリティの浸透によるロング番手でのフレキシビリティだ。プロの世界でも2番アイアンが消え、3番が消え。5番や6番アイアンからのセッティングも決して珍しいものではなくなった。 振り返れば、80年代にプロギアから『インテスト』が登場、タラコの愛称で親しまれ、90年代に入るとキャロウェイが『ヘブンウッド』で、ショートウッドに新たな風を吹き込む。90年代後半には再びプロギアが『ズーム』でユーティリティブームに火をつけ、リョービの『ビガロスメディア』が多くの支持者を集めたのも記憶に残る。 そうした中、別の角度から生まれたのがフォーティーンの『HI-858』だった。 「機能に優れるもののいまひとつ評価されないのが中空アイアンでした。ならば、これが中空アイアンの威力だというものを作りたかった」。 この連載の第三章で触れたように、スタートの思いはそこにあった。 「ウッドからアイアンにかけ形状がリニア(直線的)に変化するクラブを作りたい」。 ゆえに、『HI-858』は単品としてではなく、#2〜SWのアイアンセットとして設計された。が、がぜん評価されたのはロングアイアン。「寝起きでも打てる」、そんな声も聞こえてくるほどで、02年の日本ツアーではユーティリティ部門で使用率1位に輝く。 当初こそプロの反応はまちまちだったという。しかし、ある1打が状況を一変させた。 宮里優作、当時類いまれなるトップアマとして鳴らし、プロトーナメントでも互角に渡り合う力を見せた。そして優勝争いを演じた大会で、アゴの高いクロスバンカーから、ものともせぬ高弾道。 「あのクラブは何だ!」。 プロの間に衝撃が走ったのは01年。そして02年の使用率1位へ。その人気は海外にも飛び火して、同年にはアーニー・エルスの全英オープンVにも貢献した。 「とくにプロ用として考えていた長い番手は全英オープンも想定に入っていました。強風が吹き荒れる全英オープン、風の影響を受けにくいクラブが絶対必要になる」。 まさにドンピシャ、狙いどおりの結果となった。 「あの時は、1発だけでいいから、そういう約束でエルスに渡したんですね。ところが1発打ったとたん、もう1発、もう1発と……。米ツアー会場でのことでしたが、そのまま全英でも使ってくれました」。 若くしてメジャーを制し、一時期遠ざかっていたこともあったのだろう。優勝のインパクトは強烈だった。

保証への姿勢
新たなゴルフクラブに買い替えた時、そのゴルフクラブには破損時に対する保証書が必ず付いています。その期間はだいたい2年、フォーティーンの場合は3年の期間を設けています。例えばシャフトの折損、不自然に割れてしまったヘッドなど。不意に生じた損傷に対して、メーカーが修理(ケースによって無償、有償が異なります)に応じる保証期間になります。ただ、保証期間が過ぎてしまったら・・・メーカーでは残念ながら修理対応ができず結果、“買い替え”をご提案するしか術がありません。 ですが私たちフォーティーンは、製造上の欠陥が原因の場合は、保証期限にかかわらず無料で修理または交換させていただきます。素材の経年による劣化やご使用による激しい損傷など製品寿命である場合、修理不可能な場合もございますが、できる限りお客様に寄り添いご要望に応えられるよう対応してまいります。

KAZゴルフスタイル Vol.1
[[――]] KAZさん、ようこそフォーティーンメールマガジンへ。これからメルマガ新コーナーをkdesignデザイナー、KAZさんこと高倉一浩さんにご担当していただきます。 [[KAZ]] よろしくお願いします。そしてまずは、フォーティーンメルマガ登録者の皆様、はじめまして。オンラインショップ限定で販売されているフォーティーンのファッションブランド「Fourteen by kdesign」をデザインする高倉一浩です。あまり堅苦しいのは性に合わないので、KAZで覚えていただけると嬉しいです。このコーナーを通じて、新たなゴルフファッションの気づきや、格好良さのポイントなど、通常のゴルフメディアでは見ることができないゴルフスタイル感を自由に発信していければと思っております。 [[――]] では、まずはKAZさんのファッションデザイナーとしてのプロフィールからお聞きかせください。 [[KAZ]] 大学卒業後、服好きが高じて92年にアパレル企業に入社したのがきっかけです。そこでアパレルのゴルフブランドに関わり、営業・生産・MD(マーチャンダイジング)を担当。03年にデザイナーとして独立して、IZREEL(イズリール)を設立しました。IZREELでは04年より積極的に有名海外展示会に出展。日本とイタリアを行ったり来たりで多忙を極めていました。その中で、デュベティカ、ビリドゥーエなどファッションブランドのデザインやディレクションも担当しました。

進化のイデア 第十章
[[3次元CAD浸透で 表舞台に]] 48インチドライバー『ゲロンディー』でゴルフ業界に一石を投じた竹林だったが、時期ほぼ同じくして2000年を前に、フォーティーンに暗雲が垂れ込める。 「3次元CAD、コンピューターを利用したクラブ設計の浸透です。ウチは比較的早く、95年にはCADを取り入れ、その数年後には金型加工のデータなども含めヘッド工場にCADデータで納品するスタイルを取っていました。ですが、ヘッド工場も次第にCADを採用するようになります。3次元CADを使えば、慣性モーメントや重心位置なども簡単にシミュレーションできます。といってもCADを使いこなす技術は必要ですが・・・」。 早くから取り入れたアドバンテージはもちろんあった。慣性モーメントや重心位置のメリットをいち早く理解し、どういうヘッドが好結果を生み出せるかも掴んでいた。が、数字を打ち込めばある程度の形が見えるため、CADが浸透するにつれ、いつしか似たようなものが多く出回るようになる。そうするとOEMの依頼は、パタッと止まった。 「私たち、フォーティーンは設計会社のノウハウで勝負してきた。だからメーカーとして表舞台に出たくて出たわけではありませんでした。ですが、やらざるを得ない状況だったのです。設計に自信を持ってしていても販売に関しては素人だったので(成功するかどうか)自信はありませんでしたが、もう進むしか答えはなかった。そこで、業界を見渡すと、わりと手をつけられていなかったのがウェッジでした」。 驚異のスピン力でアマチュアも異次元ワールドに導いた『MT‐28』のスタートだった。